投資の考え方

ピーター・ティールの投資の考え方

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最近は本屋でピーター・ティールに関する本が山積みになっています。この人は大変著名な起業家かつ投資家でもあり、初期のフェイスブックに投資したことで有名です。ピーター・ティールに関する本を読み、その投資手法に大変共感したため、今回紹介したいと思います。共感はするものの、彼ほどの天才ではない我々が真似をするのは危険ですが・・・。

生い立ち

1967 年生まれで現在50歳です。もともとドイツ生まれで、1歳のときにアメリカに移住しました。少年のころはチェスで全米の13歳未満のチェスランキング7位になるなど、大学では法律を学び、アメリカ政府の法務事務官として働いた後、ニューヨークの大手弁護士事務所に転職しています。大手の弁護士事務所で働くというのは周囲からも「一人前の人間」と認められ、ある程度の社会的地位を得ることが出来ます。ただし、ティールは「長時間働かされ、さらに仕事が面白くない」ということであっさりと辞めます。弁護士事務所の同僚は「仕事がしんどいので辞める日を夢見ている」人が多いものの、「学生時代から一生懸命法律の勉強をし、苦労して入った大手弁護士事務所をやめることはできない」ということでずっと働き続けている人も多いようです。

どんなに仕事が面白くなくても、親の希望・友達からの評価・社会的な地位という精神的な制約があるため、嫌々仕事を続けている社会的エリートというのがアメリカでも多くいるものだなと思いました。

その後は投資銀行のトレーダー職などを経た後、PayPalを創業しました。PayPalをeBayに売却してまとまった資金を得て複数のベンチャーキャピタルを設立、成功した多くのスタートアップ企業に投資をしています。

ピーター・ティールと一緒に働いた人が言うには、彼は企業経営における資金繰り・人事といった日々の細々としたタスクをこなすよりも、投資家として戦略に専念することが性に合っているということです。経営者というと前線で戦う軍曹タイプの人間が多いと思いますが、ティールは参謀タイプの性格なのでしょうね。PayPalの売却により資金を得た後は、またイチから事業を立ち上げるよりも、主に投資家として活動していることからも彼の志向が分かります。

スタートアップへの投資は、そのほとんどが失敗に終わるので、常識的に考えると「分散投資」がセオリーです。ところがピーター・ティールは「数社のスタートアップに集中投資」というとんでもないリスキーな投資手法を実践しており、フェイスブックへの投資など、凄まじい成功を収めています。

さらにピーター・ティールはシリコンバレーの有名ビジネスパーソンで唯一、当選前に「ドナルド・トランプが勝利する」と予想し(当然周囲からは変人扱いされましたが)、大統領選後はトランプ政権のアドバイザーに就任しています。まさにスーパーマンといえますね…。法律事務官として出世する人生よりもよほど良かったのかなと思います。

投資の考え方

私も弱小投資家の端くれとして、大投資家ピーター・ティールがどのような考え方で投資をしているのか気になったので、本の内容から自分なりにまとめてみました。

  1. 投資先は徹底的に絞り込む。投資案件は5~7件に絞る。
  2. 守備範囲を固める。あちこちに投資するのではなく、自分が目の届く範囲・理解する範囲のみに投資する。
  3. 長期的視点を持つ。
  4. 逆張投資。トレンドとは逆に投資をし、適切なタイミングを見定める。市場が崩壊しているときこそ積極的に買う
  5. バズワード・トレンドを避ける。「破壊的」「パラダイムシフトを起こす」といった形容詞の企業への投資は避ける。バズワードになっているということは、過大評価されているということ。

また、最も重要な考え方として「競争は負け犬が行うこと」ということです。資本主義は「競争こそが成長のドライバー」というような思想を持つ人が多いのですが、ピーター・ティールは「企業が成功する鍵は独占」と主張しています。マーケットサイズの大小にかかわらず、独占しているからこそ安定した収益を得られるので長期的な計画を立てやすくなります。独占こそが企業を成功に導く鍵であると述べています。

成功し、成長する企業のパターンとしては、まずニッチを独占し、その後徐々に周囲のマーケットに広げていくというものです。例えば、ウォルマートはアメリカの田舎町で独占的地位を築いたのちに、徐々にエリアを広げて成長しました。アマゾンは書籍のオンライン販売で独占し、その後他の商品のオンライン販売も拡大しました。こういうパターンが成功するスタートアップにも当てはまるということです。

たばこ株集中投資への応用

私はたばこ株に集中投資していますが、上記のティールの考え方も一部参考にしています。

  1. 投資先は徹底的に絞り込む。→投資先はたばこ株のみ
  2. 守備範囲を固める。あちこちに投資するのではなく、自分が目の届く範囲・理解する範囲のみに投資する。→たばこ株は過去何十年も投資家に報いてきたという、誰にでも理解できる実績あり。
  3. 長期的視点を持つ。→今後10年は保有するつもり。
  4. 逆張投資。トレンドとは逆に投資をし、適切なタイミングを見定める。市場が崩壊しているときこそ積極的に買う。→4月に大暴落し、配当利率が5%を超えたため、投資を決意
  5. バズワード・トレンドを避ける。「破壊的」「パラダイムシフトを起こす」といった形容詞の企業への投資は避ける。バズワードになっているということは、過大評価されているということ。→たばこは「健康志向」が進む現代のトレンドには完全に逆行する。

たばこ株は、ティールのような爆発的な成長をすることはありませんが、10年・20年のスパンで考えたらそこそこの成長(3倍以上)は期待できるのではないかと思っています。更に、たばこ業界はグローバル市場では寡占であり、中国を除くとフィリップモリスとブリティッシュアメリカンタバコの2社が1位と2位を占めており、これらの会社は非常に安定したキャッシュを得ることがほぼ確実なので、長期的な視野で経営することができます。

先進国ではたばこ消費は減りますが、新興国では人口とともに所得も上がっているので、今後たばこ消費は右肩上がりになると思います。特に多くの新興国は暑い地方に位置していますから、外の日陰で一服、という場面は多々あるものと思います。さらに、新興国政府は欧米ほど神経質でもないし、様々なたばこ規制をしたところで結局は大した規制にはならないものと思います。

以上の想定が現実のものとなるか分かりませんが、オッズは悪くないものと信じています。







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スモーク

スモーク

新卒日本企業→豪州駐在→豪州企業転職→日本に帰り日本企業転職→外資系企業転職で今に至る。オーストラリアには7年在住。豪州株がポートフォリオの主力で総資産は1億円弱、年間受取配当金は税後で300万円。すでに経済的自由は達成も、まだまだ資産と配当金を伸ばしていきたいと考えている。

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