生き方

放浪者エリック・ホッファーの生き方

投稿日:2018年7月1日 更新日:

エリック・ホッファーという人をご存知でしょうか?私は恥ずかしながら最近まで知らなかったのですが、知れば知るほど彼の生き方は魅力的に映ります。

彼の生涯を時系列で示すと以下の通りです。

  • 1902年 ニューヨークにてドイツ系移民の子として誕生
  • 1909年 母と死別。視力を失い15歳まで失明。(15歳で突然視力回復。回復後むさぼるように本を読む。失明前に文字は読めるようになっていた)
  • 1920年 父がなくなり天涯孤独となる。冬も暖かいため凍死しないだろう、ということでロサンゼルスにわたる。この後10年間様々な労働に従事する。
  • 1930年 働く必要がある、という事実に絶望し自殺を図るが助かる。これ以後季節労働者としてカリフォルニア州を転々とする。
  • 1941年 サンフランシスコにて港湾労働者となり65歳まで続ける。
  • 1951年 『大衆運動』を刊行。以後複数の社会に関する書籍を刊行。
  • 1964年 カリフォルニア大学バークレー校で政治学を講じる。
  • 1967年 CBSテレビに出演し、全米でホッファー・ブームが起こる。港湾労働者を引退し、著述活動に専念する。
  • 1982年 大統領自由勲章受章。死去。

エリック・ホッファーの際立った特徴としては、正規の学校教育を一切受けていないことです。教育は受けていないものの、労働の合間に書籍を読むことで独学し、政治・歴史・植物学・外国語など、膨大な知識を習得しています。

労働の合間、エリック・ホッファーがとあるレストランに食事をしにいったところ、そこでドイツ語の植物学の書籍と格闘している紳士がいました。エリック・ホッファーは「翻訳をしましょうか」と提案、独学で身に着けたので植物学に関する知識も豊富だったため、見事な翻訳を果たします。その紳士は大学教授であり、エリック・ホッファーの知識、能力に驚くとともに、大学の研究者の職を紹介しました。しかし、ホッファーは「まだ落ち着くべきではないと本能的に感じた」という理由で、また季節労働者に戻ってしまったのです。

40歳ごろから港湾労働をしながら、著述活動もはじめ、いくつかの書籍を刊行しました。その鋭い視点により注目され、一切の教育を受けていないにも関わらず、バークレー校で政治学を講じるまでになりました。また刊行した書籍は、多くの有名人(アイゼンハワー大統領など)に激賞されました。

このように映画の主人公のような人生を歩んだ、「在野」の社会哲学者がエリック・ホッファーです。



真似をするのは難しいですが、彼の生き方・考え方にはどこか惹かれるところがあります。

親を早くに亡くしたため、自分も40歳くらいまでしか生きないと考え、「安定した生活」など不要で、必要な金は都度季節労働をして稼ぎ、金がなくなるまでひたすら勉強、その後金が尽きたらまた働きに出る・・・というサイクルで人生を歩んでいます。

ある日、金が尽きたらまた仕事に戻る必要があり、これが死ぬまで毎日続くかと思うと、幻滅してしまい、自殺を試みますが失敗します。その時、エリック・ホッファーの表現だと「一人の労働者が死に、放浪者が誕生した」ということです。

その後ある農場で働いていたとき、主人から、「君のように知性のある人間がなぜ人生を浪費しているのか。安定した生活をしようと思わないのか」と質問されたときは「収穫の仕事・工事の仕事は革命が起ころうが必ずある。道楽者になって季節労働者で生計を立てるのが安定しています」という返事をしています。

「エリック・ホッファー自伝」の中には「万人に対し充実感を与えられる意義のある職業などない。人は1日6時間以上、週5日以上働くべきではないと考える」「本当の生活が始まるのは仕事の後」「有意義な人生とは学習する人生」と記載されている箇所があります。

「エリック・ホッファー自伝」にはその他、季節労働の中で交流した「社会不適合者(ミスフィット)」との話、その他さまざまなエピソードがあり面白かったです。

 

ここからは私の感想ですが、エリック・ホッファーのような抜群の知性・男らしい生き方にあこがれるなぁ~と思いました。男というのは本能的に放浪生活というのに憧れるのかもしれませんね。会社や世の中に文句ばかり言うダメサラリーマンながら、会社を辞めることもできないダメな自分に突き刺さる生き様です・・・私もサラリーマンをしながら「こんな毎日が続くのか」と幻滅したことは何度もありますが、結局やめる勇気はないということですね。なんだかんだで社会の同調圧力に屈しているというところでしょうか。

私は文系出身なのですが、本当は大学院に進んで研究者になりたいと考えていました。ただし文系で研究者のポストは非常に限られており、おそらく一生講師にもなれない確率がかなり高いと思いました。同級生は皆一流企業に就職し、自分だけアルバイト・・・・というのはおそらく耐えられないだろうな、と思い不本意ながら就職をしたわけです。今から考えると人と比べる時点でもうダメですけどね(笑)

しかし就職したはいいものの配属先は営業で、成果も出ないし面白くないしで「自殺」までは考えませんでしたが人生に幻滅したことがありました。その後は内勤に移って今に至ります。新入社員の頃のような絶望感まではありませんが、やはりサラリーマンをやっていてもそんなに面白いとも意義深いとも思えません。仕事終わった後の読書による知識の吸収が幸せだなぁと思っています。

もう30歳を超えてしまったので、今から研究者というのは無理がありますが、よく考えたら別に大学院に行かなくても独学で勉強すればいいや、というのをこの本を読んで思いました。特に最近はブログといった個人が世界に発信できるツールがあるので、独学で勉強した成果をいくらでも発表することができます。エリック・ホッファーの生き方から、勇気をもらいました。

エリック・ホッファーは明らかに生活のために仕事をしており、その間の勉強が本当の人生だったように思います。翻って私も生活のためにサラリーマンをしていますが、今やっている株式投資でうまくいけば、配当金という不労所得で生活ができるようになります。配当金で生活ができるようになれば、ひたすら勉強して何らかの成果を世の中に問う、そういう人生を歩むことが出来たらなぁ~とこの本を読んで思いました。

心に強く残ったのでブログに記載してみました。焦ってはいけませんが、株式投資でそこそこの不労所得を得て、ひたすら自分の好きな勉強が出来るようになりたいという目標が出来ました。とはいえ最近はあんまりしんどくない部署で働いているので、このままサラリーマン生活を続けても特に困らないんですけどね(笑)







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スモーク

スモーク

新卒日本企業→豪州駐在→豪州企業転職→日本に帰り日本企業転職→外資系企業転職で今に至る。オーストラリアには7年在住。豪州株がポートフォリオの主力で総資産は1億円弱、年間受取配当金は税後で300万円。すでに経済的自由は達成も、まだまだ資産と配当金を伸ばしていきたいと考えている。

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