生き方

働き改革は何も変わらない:結局窓際族が得をする

投稿日:2018年7月7日 更新日:

働き方改革法案が通過しました。それでも、以前の記事で私が示した日本企業におけるキャリア戦略、すなわち

  • とりあえずどこでもいいので給与水準のよい企業に入る
  • 30代中盤まで普通に仕事をする(頑張りすぎなくてOK)
  • 年功序列で給料が上がり、生活するのに十分な年収となったら仕事の手を抜く

という窓際族を目指す戦略は引き続き有効です。なぜこのキャリア戦略がいまだに有効といえるのか・どういう法案が成立したら有効でなくなるかを論じたいと思います。

働き方改革法案の中身は?

2018年6月29日に成立した働き方改革法案の中身は以下の通りです。

  1. 残業時間の上限規制。年間720時間、月100時間までしか残業させられない。
  2. 同一労働同一賃金。正社員と非正規労働者の待遇に不合理な差をつけることを禁止する。
  3. 高度プロフェッショナル制度の創設。1075万円以上で専門職の労働者について、本人の同意を条件に労働時間規制から外す。

1番目の残業時間の規制ですが、これは働き方改革法案が成立する以前から存在しています。じゃあなんで今回わざわざ規制するのか、というと、残業時間というのは労組と会社が合意すれば青天井に増やすことが出来たからです。今回の働き方改革により月100時間(それでも過労死レベル)までしか残業が出来なくなりました。(労組はいったいなにをやってるんだよ・・・。)

2番目ですが、同じ仕事なのに正社員と非正社員で給料が違うのは問題である、という真っ当な理由から出てきた規制です。ただ・・・会社で仲の良い総務の人に聞きましたが、会社としては正社員と非正規社員の仕事の定義を微妙に変えて(実質的に同じだけど)、「ほら、正社員と非正社員の仕事内容違うでしょ?だから給料も違うんです」という抜け穴はあるようです。これは裁判所なども指摘するのは困難ですし、会社に有利なアドバイスをする弁護士も山ほどいるということです。

3番目はマスコミが一番騒いでいる「専門職労働者が過労死してしまう!」という条件ですね。私から言わせると「本人の同意が必要なのだから、同意しなきゃいいやん」となります。同意しないと出世できない、という声もありそうですが、そもそも私は額面1000万円もあれば十分生活できるのでこれ以上出世する気はありません。よって、別に出世しなくてもいいので会社に求められても同意しません。

結局は日本の年功序列・終身雇用というガチガチに固まった正社員の既得権益の制度には何一つ変更がないということです。今回の働き方改革法案が成立しても、一度正社員になってしまえば年功序列・終身雇用により絶対にクビになりません。



どういう法律が成立したら「窓際族を狙う」戦略は機能しなくなる?

ズバリ、「解雇してもOK法案」です。日本には「働かないオジサン」と呼ばれる(オバサンもいますが)高給取りなのに全然働かない、なのにクビにならないというサラリーマンがたくさんいます。なぜこの状況が成立しているのかというと、「年功序列で給料が勝手に上がる」「終身雇用だからどんなに働かない人でも犯罪でもしない限りクビにできない」という理由です。

ところが、もし諸外国のように「その人が会社にとって不要となった場合は解雇してもOK」という法案が日本で成立したら、働かないオジサンは全員クビになります。よって窓際族は存在しえなくなります。

個人的には解雇OK法案が成立しても、仕事が出来る人にとっては深刻な問題とはならないと思います。解雇OKということで、労働市場が流動化するので、「会社がイヤならすぐに転職する」という社会となります。自分の能力さえ上げれば、解雇されても次がありますし、そもそも会社側も能力が高い人間を簡単に解雇しません。

というわけで、解雇OK法案が出ると困るのは、仕事での実力がない窓際族ということになります。

ただし、現在の日本の政治状況で解雇OK法案が通過するとは考えにくいです。そのような法案を公約にするとさすがに現与党の自民党は、サラリーマンからの票を得られないので多くの議席を失うでしょう。

結論:やっぱり窓際族を目指しましょう

働き方改革法案が成立しようが、結局最小の労力でそこそこの給料がもらえる「窓際族」がコスパが良いというのは今後数十年は変わらないでしょう。

30代半ばまではそこそこ頑張り、手取り500~800万円くらいになってから、手を抜くというのが良いキャリア戦略なんですね。

もちろん仕事が面白い、コスパ関係なく出世して組織を動かしたい!という人はわざわざこんなひねくれた考えを持たなくてもOKです。ただし私の世代(30代前半)以下の人達は、仕事に面白さを全然求めておらず、生活できる給料と定時退社を求めていますね。統計をとったわけではないですが、明らかに40代以上の方々と出世意欲という点では30代前半の世代はゼロといってよいのかなと思います。

インターネットの登場で、これからは組織の時代ではなく、個人が活躍する時代になりつつあるので、組織で出世するという生き方が魅力的ではない、という認識を30代前半以下の人々が無意識的に持っているのかもしれません。管理職になっても人の管理というのは時間もとられて非常に大変、自分もプレイングマネジャーとして飛び回る必要がある・・・というのがどの会社の管理職もそうだと思います。私の職場でもそんな感じです。あれだけ働いてすごいな~と思うのですが、給料は私の2倍もありません。。。管理職に全然魅力を感じないのはそのせいです。余りにコスパが悪いのです。

しかし、日本企業というのはどんなに業績をあげても、意地でも給料は弾まないですし、逆にどれだけ仕事ができなくても(会社に素直でさえいれば)、意地でも年功序列で給料を上げようとします。そのように数十年プログラムされているので、これ以外のやり方が分からないのです。労働組合は働かないオジサンを守るために、全力を尽くします。(政治活動という余計なこともしますが)弱肉強食の資本主義ではありえないような事態が起こっているのが日本です。

となると、我々日本の労働者というのは、このような制度のひずみを利用して、「窓際族になる」ということが最適解となります。







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スモーク

スモーク

新卒日本企業→豪州駐在→豪州企業転職→日本に帰り日本企業転職→外資系企業転職で今に至る。オーストラリアには7年在住。豪州株がポートフォリオの主力で総資産は1億円弱、年間受取配当金は税後で300万円。すでに経済的自由は達成も、まだまだ資産と配当金を伸ばしていきたいと考えている。

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