生き方

経済危機の原因は過剰生産:今の半分だけ働けばいいんだけど

投稿日:2018年8月9日 更新日:

アベノミクスで株高、米国株もハイテク株を中心に株高です。ただ、誰もが10年前のリーマンショックを覚えていると思いますが、資本主義経済というのは数年ごとに「経済危機」が起こります。経済危機が起こると、株価も大暴落して投資家は大損してしまいます。ただ、事前に大暴落を予想するには無理なので、巻き込まれてもなるべく軽傷で済むように準備しておくというのが唯一の解決策かもしれません。

そもそもなぜ経済危機って起こるのか?

前回の記事でも記載しましたが、我々が住んでいる資本主義の世界というのは、どこまでも生産効率を上げるという社会経済システムです。資本主義が18世紀のイギリスの片田舎で発生するまで、世界では経済危機なんてありませんでした。

そもそも18世紀以前の世界では、大多数が農業に従事しており、所得の8割程度を食料品の購入に費やしていました。食料を買って残った微々たる蓄えで、衣服なりを購入していました。そもそも生きるのに必要な物にも事欠くような世界で人々は生きていたということです。

農業生産が不調であれば、すぐに飢饉が発生して飢え死にする人が大勢出てきました。世界人口は長期的には徐々に増えていったとはいえ、短期の人口推移というのは、豊作時に増え、不作時に減るというアコーディオンのような状況でした。飢饉というのはリーマンショックどころではない地獄絵図ですね・・・。

そんな世界では、そもそも経済危機なんてありません。需要なんて文字通り死ぬほどあります。主な生産物である農作物は作ったそばから売れます。需要というか、そもそも食べないと人間は死んでしまうからです。マーケティングもへったくれも必要ありません。農業に必要な道具なども、すぐ売れます。少しでも農産物を生産するために、必要な道具は買いそろえないと大変なことになります。

 

ところが、資本主義が定着した社会では、効率化により生産力が爆発的に増えるようになったので、そもそも飢饉がなくなりました。生産性が上がったので、生きるのに必要なモノ以外を購入する経済的な余裕が出てきます。そんな余裕をもった人々に対し、様々な企業があらゆるモノを売りつけようとマーケティングを開始しました。お客さんが「もう貯金がないからこれ以上は買わない」と言っても、資本主義経済では生産量がどんどん向上するので、どんどん商品が生産されます。

そしてある日、誰もモノを買わなくなって企業が倒産、不渡り手形が出て銀行も倒産、とドミノのように経済が悪化して「経済危機」が起こってしまいます。

これをよく考えると、経済危機というのは「需要不足」で発生するのではありません。「生産力があまりにも過剰すぎる」ことが経済危機の原因なのです。あまりにも生産しすぎた財やサービスを売りつけるために、マーケティングや営業の仕事があるのです。昔は生きるのに必要なモノすら生産できないので、マーケティングなどしなくても、売れました。今や売りつけるという仕事をしないと、モノが売れない社会、それが資本主義であるといえます。

過剰すぎる生産量を適正化するには?

現代は供給力が溢れています。需要はというと、先進国ではミニマリストなんて出てくるくらい、どんどん人々の物欲がなくなっていきます。物欲がないというのは正確な表現ではありません。人間として必要なものをあっという間に生産できるだけの社会になってしまったので、普通の人間の物欲をはるかに超えて、財やサービスが生産されていると言った方が適切でしょう。こんなには必要ないのです。

個人的には、先進国では週3勤務くらいで十分なのではないか、と思います。過去と違って、生産力が爆発的に拡大した現代では週3回勤務でも飢饉なんて起こりません。(農業は季節によっては集中的に働く必要がありますが)。週5勤務だと、あまりに多くのモノが生み出されてしまい、需要が追い付かなくなると、また経済危機が起こってしまいます。社会全体が週3勤務くらいでのんびり働いた方が、過剰生産にならず、あまりに深刻な経済危機も起こらないんじゃないかなと思います。

もちろん、今の週5勤務、残業をいとわず働くという労働環境をすぐに変えることは現実的ではないでしょう。だれも望んでないけど社蓄労働にならざるをえない、という日本の労働環境はゲーム理論でいうとナッシュ均衡に陥っているのかもしれません。日本だけでなく世界もそうですね。モノが余っていて誰も死ぬことは無いのに、脅迫的に効率化・過剰生産が求められるのが資本主義社会の労働者です。みんなが損するのに、変えられないのです。今の半分だけ働く、という社会になれば、より幸せな社会になると思うのですが・・・・。



いつか経済危機が起こって株価が暴落するのに、株式投資していいの?

現代の過剰生産社会はこれからも暴走機関車のように続くでしょう。そこに巻き込まれる限りは、我々は働きまくるしかありません。これを逃れるには、日本の伝統的大企業で窓際族になるとか、株式投資で資本家に回るといった方法があります。

とはいえ、リーマンショックのように、金融資産がときたま大暴落するのが資本主義の定めです。株式投資なんて解決策になるのか・・・?という疑問があるかもしれません。当然ながら経済危機により投資した会社が潰れたらアウトです。一方でS&P500といったインデックスなどに投資すれば、一時的には大幅な含み損を被ると思いますが、またそのうち復活します。必ず復活すると断言できます。

経済危機や金融危機を放置するとますます社会が混乱するので、結局国家が株式市場なり金融市場にお金を出して何とか落ち着かせようとするのです。小さな政府・新自由主義を信奉するアメリカですら、リーマンブラザースこそ放置したものの、結局公的資金で救済しています。「自由な取引」「国は規制するな」と声高に主張する金融資本家は、自分が調子いい時は国は邪魔だと言っておきながら、調子が悪くなると、国に助けてもらう、これが我々の生きている社会に仕組みなのです。

賭けに勝てば儲けは自分のもの、賭けに負けたら損失は国が助けてくれる、そのコストは広く薄く納税者に押し付けられる・・・というのが金融市場の構造です。利益は私的なもので、損失は公的なものとなります。これが大きな目で見た金融市場・株式投資の構造です。

倫理的にそれどうなのよ?と思いますが、こういう世界に生きているのですから、勝ち馬に乗るしかありません。

このような構造の社会の中で、一つの優良な人生パターンとして

  • 一度はいればクビにならない日本企業に入社する。できればいい給料がよく潰れにくい大企業。これで経済危機が起こってもクビにはなりにくい。年功序列でそこそこ給料が上ったあと、うまく窓際に行き、資本主義の悪い要素である「脅迫的な過剰生産システム」に巻き込まれるのを避ける。
  • 株式投資、特に経済危機が起こっても大丈夫なインデックス投資もしくは不況に強い企業の株をコツコツ買う。生活は安定しているので、株価がクラッシュしたときこそお金を株に投資して、リターンを最大化できる。

ということが言えると思います。

私は、うまいこと楽な職場に行き、そしてコツコツと不況に強いたばこ株に投資することで、この道を進んでいます。

こんなことを考える私はダメ人間かもしれません。しかし、よくよく考えると、会社に期待される=脅迫的な過剰生産システムから「もっと成果を出せ」と催促されている、ということです。どこかのタイミングで、この仕組みから逃れないと心身ともに疲弊してしまいます。多くの真面目な日本人は、期待に応えようとして疲弊していると思います。すこし不真面目になり、「これだけ生産力がある社会なんだから、もっとノンビリしたほうがいいに決まっている!」と開き直るくらいのほうが、豊かな人生を送れるのではないのかなと思います。







  • この記事を書いた人
スモーク

スモーク

新卒日本企業→豪州駐在→豪州企業転職→日本に帰り日本企業転職→外資系企業転職で今に至る。オーストラリアには7年在住。豪州株がポートフォリオの主力で総資産は1億円弱、年間受取配当金は税後で300万円。すでに経済的自由は達成も、まだまだ資産と配当金を伸ばしていきたいと考えている。

-生き方

Copyright© 株式投資で経済的自由 , 2018 All Rights Reserved.