生き方

ジェントルマン資本家になりたい

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私は歴史が好きですのでよく歴史書を読むのですが、最近はイギリスの歴史を読んでいます。

イギリスは「ジェントルマン資本主義」の国です。これは何かというと「投資による上がりにより生活した人」つまり、地主や証券投資家といったジェントルマン投資家(不労所得で生活する人)のライフスタイルを重視する社会です。その対比となるのが、「産業資本主義」で、実業・製造業に従事する産業資本家のライフスタイルを良しとする社会です。

イギリスはジェントルマン資本主義社会

イギリスはロンドン・シティの「金融産業」が強い国というイメージがありますが、あまり製造業で強いイメージはありません。(製造業で有名なのはロールスロイスなどですかね)この傾向は19世紀半ばから続く傾向のようで、イギリスはそのころから貿易赤字・所得収支は黒字でした。所得収支が黒字というのは、世界中に投資した資産から入る金利や配当金がイギリス国内に流入していったということです。

これは、地主や証券投資家といったジェントルマン資本家がシティの金融機関を通じて世界中に投資し、その上がりがジェントルマン資本家に還ってきたということです。世界中に投資する手助けをすることで、シティは世界最大の金融街となり、確固たる地位を気づきました。それは現在も続いています。イギリスはとうの昔に世界の覇権国の座を降りましたが、シティの外国為替取引高はいまでも世界一です。保険もロンドンが世界一です。

ではジェントルマン資本家がどんな価値観を持っていたのかというと、「労働をしない」というものでした。製造業などもってのほかです。製造業に携わると、ジェントルマンたる地位を失ってしまいます。製造業を軽蔑するような価値観を持っていました。

もちろん、土地や資産を継ぐ長男以外の次男・三男は何かしらの職業に就く必要があります。ジェントルマンの次男・三男がついた職業は公務員・外交官といった公務員や銀行業・保険業・証券業といった金融業でした。ケンブリッジ大学やオックスフォード大学の卒業生は、こういった職業に就くものの、製造業につく人はほとんど居なかったようです。さらに、ジェントルマン的価値観では古典文学・ラテン語といった人文主義的教養が重視され、工学といった実学は重視されませんでした。イギリスの公務員試験も、実学よりも人文主義的教養を問う試験だったようです。工学や製造業はイギリスのエリート層では重視されませんでした。

当然ながらイギリス人全員が製造業を軽視していたわけではありません。製造業を発展させるため、国内産業保護に向けた関税の導入を支持した人々も中には居ました。19世紀のチェンバレン内閣は、イギリス国内製造業保護のために関税を導入しようとしました。しかし、「自由貿易を推進し、資本を自由に移動させ、世界中の資産に投資して収益を得る」というジェントルマン資本主義的な考え方の方が強く、結局関税は導入されませんでした。

アメリカ・日本は産業資本主義の考え方が強い

一方、同じアングロサクソンの国でもアメリカは違いました。マサチューセッツ工科大学という実学を重視する大学が「エリート」とされ、多くの資本家が鉄鋼・自動車といった製造業に従事しました。実学・製造業、すなわち「働くこと」が比較的重視された産業資本主義の国がアメリカです。

我が国日本はどうかというと、産業資本主義の国といえます。ジェントルマンのような、資産からの金利・配当金で生活するライフスタイルの受けが良くありません。汗水たらして労働することが美徳とされています。明治時代初期、東京帝国大学の卒業生が証券会社に就職したら親類から「株屋になぞなりおって!」と反対されたそうです。製造業にはこういった偏見はありませんでした。これはイギリスのジェントルマン資本主義とは全く逆の発想です。

日本は産業資本的な価値観を重視する国なので、汗水たらさず富を得られること自体を生理的に嫌う人が多いと思います。株式投資をしている方々も、職場では株の話をしない人は多いのではないでしょうか?労働により富を得るのはOKでも、保有する資産による富はダメという社会なので、そんな社会で浮かないためにも株の話はしないのが無難でしょう。

私にはジェントルマン資本主義のほうが魅力的

ジェントルマン資本主義・産業資本主義、優劣があるわけではありません。単に考え方の違いだけだと思います。ただ、個人的にはジェントルマン資本主義に魅力を感じます。つまり私は実業にあんまり興味がないのです。そりゃ生活のためにサラリーマンはしていますが・・・同じお金を得られるなら、出来るだけ働かないで得たいと思います。親には「なんじゃそりゃ」といわれますが、決して不自然な考え方ではないと思うんですよね。こういう思いを声高に言えない日本社会は、どうも窮屈に思います。

私のように実業に興味のない人間は、資本家といっても、めちゃくちゃ忙しい大会社のオーナー社長や、本田宗一郎のように年中機械いじりするような生活は正直望んでいません。つまり産業資本家にあまり魅力を感じません。有り余る富があるなら、労働には一切かかわらず、歴史・文学といった直接的に実業の役には立たないような学問をひたすら勉強したいです。

そういう意味では、「保有する資産からの金利・配当金で生活」「有り余る暇がある」「人文主義的教養を得ることが良しとされる」「それでいて社会的地位が高い」というジェントルマン資本家というのはトリプル役満級に魅力的に思えます。私は生まれ変わったらジェントルマン資本家になりたいです。

ということで、イギリスの歴史の本を読んでいると、改めて株式投資頑張ろうと思いました。頑張るといっても、具体的には給料をひたすら投資するだけですが(笑)







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スモーク

スモーク

新卒日本企業→豪州駐在→豪州企業転職→日本に帰り日本企業転職→外資系企業転職で今に至る。オーストラリアには7年在住。豪州株がポートフォリオの主力で総資産は1億円弱、年間受取配当金は税後で300万円。すでに経済的自由は達成も、まだまだ資産と配当金を伸ばしていきたいと考えている。

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