銘柄分析

ウエストパック銀行はIT投資で競合をリードしている

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ニューヨーク証券取引所でADRに上場しているオーストラリアの銀行新聞にウエストパック銀行の2018年9月期の決算発表がありました。ウエストパック銀行の配当利率は7%と高配当株ですね。

ウエストパック銀行2018年9月期決算のざっくりとした概要

2018年9月期の決算ですが、結論からいうと「去年と横這い」というものでした。2017年9月期までの業績はこちらをご覧ください。(別ブログです)

以上のように2017年9月期と比較して税後利益は1%増の81億豪ドルで、配当(ASX上場株式)は一株あたり半期で94セント、通年で188セントと昨年と同じです。

下記の表の通り、一株あたり配当金は2015年下半期からずっと半年あたり94セント、2016年9月期から2018年9月期までずっと年間188セントを維持しています。しかし、配当性向は徐々に上がっているので、この配当金を維持できるかが気になるところです。

オーストラリアの住宅価格は下がり基調で、不動産市況は右肩下がりです。オーストラリア全体の住宅ローンの伸びも低くなっているようです。2019年は、生産性向上により費用の1%、最大4億豪ドルのコストカットを行うということした。さらにオーストラリアでは銀行の行き過ぎた貸付などに対する政府の調査が続いています。ウエストパック銀行も調査対応や最悪の場合罰金などでさらにコストが嵩むかもしれません。

まとめますと、「2018年9月期の業績はフラット」「配当金も維持」「将来はオーストラリア経済次第だが、住宅価格は下がり基調で少し心配」「政府の銀行への監査対応でコストがかかるかもしれない」でということです。

ところで、先日オーストラリアの新聞にウエストパック銀行が行っている、銀行業務の生産性工場のためのIT投資に関する記事がありましたので紹介します。

ウエストパック銀行のIT投資

これまでウエストパック銀行は、IBM・マイクロソフト・アマゾンのクラウドコンピューティングサービスに合計5億豪ドルを投資し、銀行業務で使用する100を超えるアプリケーションをクラウドコンピューティング上で稼働できるようにしたようです。

このことで、従来のシステムよりも10倍速く情報処理が出来るようになり、銀行システムの維持コストがおおよそ2/3安くなったとのこと。また、クラウドコンピューティングにより、いわゆるアジャイル開発ができるようになり、新たなサービスの実装がより早く行えるようになったということです。

日本の銀行ではシステム統合に苦労しているメガバンクもあるようですが、ウエストパック銀行のIT投資については「豪州4大銀行で最もうまくいっている」という評価でした。

さらに、記事内では「オーストラリアの消費者は、デジタルサービスにすぐ順応するという、利点がある」との記載もありました。国民のITへの受容具合が、銀行の生産性にも影響があるようですね。

翻って日本では、やれ「カードが使えない」だのなんだのと、なかなかIT化が進まないのですが、オーストラリアはその点国全体の生産性が上がりやすいのかなと思いました。ただし、オーストラリアの場合は窓口対応が酷いことが多いので、逆にIT化したほうが消費者に喜ばれる、という理由でITへの受容具合が高い気もするのですが。。

今後の投資判断に役に立つかはともかく、ウエストパック銀行のIT投資はうまくいっているようです。







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スモーク

スモーク

新卒日本企業→豪州駐在→豪州企業転職→日本に帰り日本企業転職→外資系企業転職で今に至る。オーストラリアには7年在住。豪州株がポートフォリオの主力で総資産は1億円弱、年間受取配当金は税後で300万円。すでに経済的自由は達成も、まだまだ資産と配当金を伸ばしていきたいと考えている。

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