今回はたばこ株のバリュエーションについて考えてみたいと思います。
株のバリュエーションの方法としては、PER、PBR, PFCFRなどなどいろいろな倍率があります。
私が思うに、たばこ株のような安定配当株であれば、単純に配当利率の高低でバリュエーションをすると、割安・割高が判断しやすいのではないかと思います。投資家はたばこ株に高成長によるキャピタルゲインを求めているわけではなく、安定的な配当金+若干の成長を求めているものと考えます。
ほぼ債券的な位置づけなのがたばこ株ですので、債券利回りと配当利率というのはある程度相関しているのではないかなと思い調べてみました。
アメリカ10年債利回り
このページからアメリカ10年利回りを拾いました。
2018年5月18日は3.06%です。リーマンショック後、2%前後で推移していましたが、今年に入りふたたび3%台となりました。リーマンショック前は4%を超えてていたんですね。
レーガン政権の双子の赤字の時は8%を超えているという状況でした。トランプ政権もレーガン政権と同じく、減税&軍事費増強を進めていますので今後アメリカの財政悪化とともに10年債の利回りも上昇するかもしれないですね。
ブリティッシュアメリカンタバコ配当利回り推移
ブリティッシュアメリカンタバコのページで過去の配当利回り(ロンドン証券取引所上場の株式)の情報が得られます。
これによると、リーマンショック後は4%前後で、2016年から3%台となり、2018年になり急に上昇して現在は5%を超えています。過去2000年代は利回りが5%を超えていますね。2000年より以前の情報が見つからなかったのですが、今後見つかればアップしたいと思います。
フィリップモリス配当利回り推移
なかなか良いデータが見つからないのですが、このページから拾いました。
2010年からのデータかつ四半期に1回の定点データなのですが、トレンドはわかります。
だいたい配当利率5%が天井といえますね。
アルトリア配当利回り推移
フィリップモリスと同じサイトからチャートを見てみました。
はっきりいって2006~2008年にとんでもない利率になっているので、グラフでは何が何だかサッパリわかりません。1987年末の株価0.43ドルと比較すると、今は100倍になっていることはわかります。2009年以降の配当利率で絞ってみてみます。
2014年までは5%以上の配当利回りで、2015年以降は3~4%台だったのがわかります。2018年5月には5%を超えている状況です。
まとめ
米国債10年利回りとたばこ株の配当利率の相関関係がどうなっているのか、についてですが、ブリティッシュアメリカンタバコとフィリップモリスはなんとなく相関はしているように思います。国債利率が上がれば配当利率も上がるということがわかります。アルトリアは正直相関があるのかどうかわかりませんね・・・。
一つ言えることは、配当利率5%超というのはここ5年で最も高いということです。まだまだ配当利率が上がる=株価が下がるかもしれませんが、そのうちまた3%台の配当利率にもどる=株価が上がる 日もくると思います。5%超えの配当利率であれば、全般的にたばこ株は買いなのかなと思います。