フィリップモリスが2018年第2四半期決算を発表しました。
今回、2018年全体の一株当たり利益予測を5.02~5.12ドルとしています。(もともとは5.25-5.40ドルでした)どうもこれはドル高による為替影響とマーケティングなどのコスト増と加熱式たばこの売上減予想による修正のようです。2018年の配当金支払は前年+6.5%の年間一株当たり4.56ドルですので、2018年は利益のうち90%程度を配当金として支払うということになります。
フィリップモリス2018年2Q売上・営業利益
売上は7,726百万ドル、営業利益は3,093百万ドルでした。2017年2Qと比較し、売上は8.3%増、営業利益は9.8%増となっています。生産コストは4.9%下がっています。
詳細については同社の2018年2Qレポートから貼り付けます。
私が適当にグーグルで検索して出てきたページには、アナリストの2018年2Q売上予想として7,560百万ドルと買いてあったので、実際の売上高7,726百万ドルというのはアナリスト予想を上回っています。
さらに地域別に売上を見てみると下記の通りです。
3つのカテゴリーのうち、一番下が全製品の2018年2Qと2017年2Qの地域別売上比較ですが、為替影響を除くとEUで5.5%増、東欧が10.3%増、中東・アフリカが4.5%増、南アジア・東南アジアが14.4% 増、東アジア・オーストラリアが7.1%増、ラテンアメリカ・カナダが7.9%増でした。
全体では8.3%の売上増ですが、東欧と、そしてなんといっても南アジア・東南アジアの14.4%増というのは脅威的な売上の伸びだと思います。
詳細は同社レポートの数値を下記に貼り付けています。
フィリップモリス2018年2Q出荷数
たばこ株ということで、出荷数が減っても価格を上げたら売上は維持できます。ということで、長期的にたばこ業界が衰退するのか、伸びるのか、については出荷数を見る必要があります。
まず、紙巻きたばこですが、世界全体の出荷数は前年比1.5%減でした。一方、加熱式たばこは前年比73%増でした。全体では出荷数が0.9%増となっています。
あれ・・・たばこ製品自体の出荷数は増加しているんですね。。(あれだけ禁煙が進んでたばこは減っていると言われていたのに・・・)
更に、2018年2Qのたばこ出荷全数に占める加熱式たばこの割合は5.4%でした。2017年2Qが3.2%でしたので、加熱式たばこの割合が徐々に増えて言っています。
加熱式タバコのほうが税率が低く、利幅が広い(といわれている)ので、フィリップモリスにとっては良い傾向なのではないかな、と思います。
2018年2Qと2017年2Qの地域別の紙巻きたばこ+加熱式たばこの出荷数比較ですが、EUで1.9%減、東欧が8.7%減、中東・アフリカが8.3%増、南アジア・東南アジアが6.6% 増、東アジア・オーストラリアが6.7%増、ラテンアメリカ・カナダが6.1%減でした。人口の伸びと所得の伸びが期待される中東・アフリカ・南アジア・東南アジアで出荷数が伸びているというのは良い兆候ですね。
詳細は同社レポートから下記に貼り付けています。
フィリップモリスの2018年第2四半期レポートには詳細が記載されていますが、個人的にはたばこ(紙巻たばこ+加熱式タバコ)の出荷数に注目したいと思います。出荷数が維持去れる限り、将来も我々株主に配当金を支払ってくれるからです。
2018年2Qでは出荷数0.9%増ということでこれは間違いなく追い風です。加熱式タバコの爆発的な伸びが寄与していますね。
2018年2Qで出荷数が増えた主な国は・・・
・タイ65.0%増
・パキスタン57.8%増
・エジプト13.9%増
・トルコ11.3%増
などが10%を超える伸びを示した国です。
一方で、10%以上出荷数の減少した国は下記でした。理由は主に増税による消費減です。
・サウジアラビア61.1%減
・UAE67.2%減
・台湾40.1%減
・メキシコ11.2%減
・ロシア10.4%減
・ウクライナ11.8%減
・イタリア9.2%減
国によってはすごい割合で増減していますね。ただパキスタン・エジプトなど人口増加国で増えているということで、世界的には出荷量が前年比増となったようです。
私個人としては、フィリップモリスを1300株、時価にして約1200万円持っています。さてさてこの結果を受けて株価はどう動くでしょうかね・・。個人的には、まだまだ配当り利回り5%以上でフィリップモリス株を買い続けたいのですが・・・。EPS予想を下げたので、下げるかもしれないですね。
とおもったらすごい下がっていますね~
2018年の売上予想が下記のようにすごい下がっているので、総悲観になっていますね。