米国株銘柄分析

豪州政府、ウエストパック銀行の不適切行為を調査中

投稿日:

最近オーストラリアでは、金融業界による不正行為を追求する調査委員会(Royal Commission)が大手金融機関の過去の行いを調査しています。

大手金融機関の多くは、「過去に不適切行為をした」、と調査委員会に暴露されています。また、オーストラリア政府の金融監督機関であるASIC(Australian Securities and Investment Commission),証券投資委員会)は、金融業界に甘く、結果として不正行為を野放しにしている・・・ということで、民間だけでなく政府の監督の在り方も含め、金融業界自体が批判の目にさらされています。

当然あがら、豪州4大銀行の一角であるウエストパック銀行にも調査の手が伸びています。ウエストパックは調査委員会による追求にうまく対応しているとされていましたが、ここにきて同社CEOが集中砲火を浴びているようです。別ブログでウエストパック銀行の2017年までの業績を分析していますので、もしご興味があればご覧ください。

ウエストパックの不適切行為

ウエストパックは富裕層などの顧客に、投資・融資といった金融アドバイスを提供しています。いわゆる「富裕層向けビジネス」です。

ところが、なんとウエストパックの富裕層向けアドバイス担当者のうち50%が、社内ルールに違反しており、必要・適切アドバイスを行わなかったり、何らアドバイスをしていないにも関わらず、顧客から料金を受け取った、ということで豪州の調査委員会から指摘を受けています。

ウエストパックCEOのハートザー氏は「可能性としてはある」と回答しており、苦しい立場にあります。さらに、ウエストパックの人員のうち、具体的に誰がどれくらいの不適切行為をしたのか、という社内記録が整理できておらず、まだ政府の調査委員会に提出出来ない状況であるということです。調べれば調べるほど、不正行為の数が増えているようです・・・。取引記録を保管するための社内システム整備にさらなにコストが掛かると見られています。

ウエストパックによると、今回の不適切な料金受取に関し、1億1700万豪ドルを返金することになる、との見通しを示していますが、返金額はさらに上昇する可能性はあります。

2018年9月期のウエストパック銀行の業績

不適切行為を調査されているウエストパック銀行ですが、気になるのは2018年の業績です。

上記はウエストパック銀行のプレゼンテーション資料なのですが、業績は前年とほぼ変わりません。特に悪化しているわけでもないし、良くもなっていない、という状況です。純利益は約81億豪ドル、日本円にして6500億円と莫大な利益を計上しています。

配当金も過去3年半変わってません。一株あたりの配当金は半年あたり94セント、1年で188セントとなっています(豪ドルベース)。

利益のうり76%を配当払いに回している状況ですが、リーマンショック級の不況が来ない限り、今後減配に陥るようなことにはならないでしょう。

ウエストパック銀行の豪ドルの配当金は安定しているのですが、ティッカーシンボルWBKとしてニューヨーク証券取引所に上場されているADRの配当は、豪ドルと米ドルの為替により支払額が上下します。下記のように若干上下していますね。

日本の投資かはウエストパック銀行のADRへの投資をしている人が多いと思います。覚えておくべきなのは「豪ドルベースの配当金支払は安定している」「豪ドルと米ドルの為替次第でWBKの配当金は上下する」ということかなと思います。

ウエストパック銀行の配当は大丈夫なのか

2018年9月期の純利益80億豪ドルに対し、不適切行為のコストは1億豪ドル(今後増えるかもしれませんが)ということで、小さくはないのものの、減配に陥るほどの壊滅的なコストではありません。

ウエストパック銀行はじめ豪州の金融機関にメスが入っていますが、そもそも豪州は人口増加国ですし、今後住宅も建設されていきます。資源も豊富であり、巨大資源プロジェクト・インフラプロジェクトのための間接金融のニーズもあるので、個人的にはウエストパック銀行はじめ豪州金融機関への投資は問題ないと考えています。



  • この記事を書いた人
スモーク

スモーク

新卒日本企業→豪州駐在→豪州企業転職→日本に帰り日本企業転職→外資系企業転職で今に至る。オーストラリアには7年在住。豪州株がポートフォリオの主力で総資産は1億円弱、年間受取配当金は税後で300万円。すでに経済的自由は達成も、まだまだ資産と配当金を伸ばしていきたいと考えている。

-米国株銘柄分析

Copyright© 株式投資で経済的自由 , 2018 All Rights Reserved.