米国株銘柄分析

前代未聞、ウエストパック銀行の株主総会で経営陣の報酬案が否決される

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ちょっとセンセーショナルな題名となりました(笑)

日本からも投資できる高配当豪州株のウエストパック銀行の株主総会が本日開催されました。同社の株式は、米国株(ニューヨーク証券取引所のADR)として保有している方が多いと思いましたので、こちらのブログで記事にしてみました。

日本もそうですが、オーストラリアでも株主総会というのは余程のことが無い限り、議案が「否決」なんてことはありません。しかし、今回はウエストパック銀行の取締役の報酬案(これは株主総会の決議事項)が、本日の株主総会で否決されてしまいました。

そもそも、ウエストパック銀行のみならず豪州の銀行業界では「強欲が支配しており、不適切な手続きで過剰な貸し付けをした」という疑惑があり、政府機関により調査が行われています。調査結果は2019年2月に政府機関から提出される予定です。オーストラリアの世論として「銀行の経営陣は、不正を放置してけしからん!」という空気が蔓延しています。

このような世間の空気を読んで、豪州最大手のコモンウェルス銀行は、経営陣の「短期インセンティブ報酬」をゼロとする報酬案を株主総会に提示し、これが承認されました。

一方、ウエストパック銀行は、経営陣の「短期インセンティブ報酬」の25%減と、コモンウェルス銀行よりも身内に甘い報酬案を株主総会に提示しました。ウエストパック銀行の会長は「政府による調査で判明した不正行為は、他の銀行で起こったものである。ウエストパック銀行は強欲に支配された企業文化ではない」と説明したのですが・・・

本日の株主総会で、報酬案に対しなんと60%近くの否決票が投じられてしまいました。

豪州の新聞では、「ウエストパック銀行の経営陣は株主の怒りを浴びている」といったトーンで報道されています。ウエストパック銀行も襟を正して経営しなさい!という株主からの明確なメッセージが届いたということになります。

今回の報酬案否決により、ウエストパック銀行の取締役は「ファーストストライク」を食らったことになります。

オーストラリアの会社法によると、2年連続株主総会で取締役の報酬案について25%以上の否決票が投じられた場合、「ツーストライク」となり、その場で取締役の解任決議に進むことになります。ただ、取締役社長だけは、解任決議からは逃れられます。最低1人は引き続き経営しないと混乱するからです。

このように、株主が納得する経営を実行し、そのうえで報酬を設定しないと、オーストラリア企業の取締役は解任の危機に陥ります。

以上のように、現在のウエストパック銀行の経営陣は、サッカーで言うところの「イエローカード」を貰った状態になります。今後は、本日の株主総会で「銀行不正はよその問題。うちは問題ありません」という態度を改める必要があります。

株主にとっては、今回はウエストパック銀行の経営陣にお灸をすえたということで、良かったのかなあと思います。モノ言わない株主ばかりだと、経営陣は好き勝手するものですが、本日の株主総会でウエストパック銀行は「ファーストストライク」を食らったので、余程注意して経営しないと来年の株主総会で報酬案を否決されると取締役会解任動議にはいってしまいます。もしくは報酬ゼロであれば、株主も承認すると思いますが・・・。

というわけで、センセーショナルな題名となってしまいましたが、ショックを受けたのはウエストパック銀行の経営陣であり、株主としては「ちゃんとしろ!」と経営陣を喝を入れたということになります。豪州の銀行業界にある不正な融資をするような企業文化を是正してほしいところです。



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スモーク

スモーク

新卒日本企業→豪州駐在→豪州企業転職→日本に帰り日本企業転職→外資系企業転職で今に至る。オーストラリアには7年在住。豪州株がポートフォリオの主力。年間受取配当金とブログ収入で税後で年間300万円を得ている。すでに経済的自由は達成も、まだまだ資産と配当金を伸ばしていきたいと考えている。

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